15年前、場所は東京のとある会社の事務所。
実は鹿児島の独特の醤油「母ゆずり」を東京の人にも「食べてもらいたい!」と、ある事務所の方にお尋ねしたのです。冒頭のセリフはその担当者に言われたのでした。
鹿児島では多くの方に長年ご支持いただいているこの醤油。自信満々で伺った先にこのように言われ軽いショックを受ける私。担当者はさらに言いました。
「あまりにも違いすぎますよ。濃厚すぎて・・・。
もし仮に気に入った人がいたとしても送料まで払って購入する人なんて絶対にいないですよ!」。
30分ほど話し込んだ後も「やっぱり無理ですよ」と繰り返す担当者。最後にはあまりにも落ち込んでいる私を哀れんで「まあやるだけやってみましょう」と言ってくれたのでした。
それから数ヶ月に一回の割合で東京の方を中心に鹿児島の醤油「母ゆずり」の紹介が始まったのでした。それは今から15年前の話です。
当初、確かに全く反応はありません。担当者の言うとおり。たまに購入してくれたお客様からも「今まで使っていた醤油と違いすぎる。もういいよ。」と言われる始末。
私の思いとしては「醤油はその土地々の気候風土に根ざしてゆっくり熟成されて造られた文化のようなもの。それを何とか東京の人にも味わってもらいたい。」という、ただそれだけなのでした。
「まだやるんですか?」
毎回、担当者に言われながら紹介を続けて丸2年。「3年やってダメならあきらめる」という思いのまま続けた鹿児島の醤油「母ゆずり」のご紹介。
「最初はこの味に慣れなくて・・・でもせっかく買ったんだし・・・。でも、続けて食べていると子供の方が先に慣れてしまって、切らしてしまうと怒られるんです。でも、今じゃ私自身もこのくらいの味でなければ食べられなくなりましたよ」。
「昔一度食べたことがあったんだけど、それからなかなかめぐり出会えなくて。やっと見つけました」
さらに紹介を続けていくうちに、思わぬところからも「お声」を頂くようもなりました。東京在住の鹿児島出身の方々です。
「こちら(東京)に出てきてもう10年。鹿児島の味で育ったせいか、こちらの味になかなか馴染めなくて・・・。醤油が辛くて不自由な思いをしていました。ありがとう。」
鹿児島の醤油「母ゆずり」。紹介を始めて2年が経ち、3年が経ち・・・そして現在。
今では鹿児島はもとより、日本全国に3万世帯以上のお客様にご愛用頂くまでになりました。
「おいしい醤油とめぐり合えてよかった!」
「お刺身がおいしいですね。」
「子供がパクパク食べるようになりました。」
「懐かしい故郷の味がまた食べられるようになって本当にうれしいです。」
地元、鹿児島出身の方はもとより、日ごろからい醤油になじめなくてお困りのみな様の、毎日の明るく楽しい食卓のお手伝いができましたら、こんなにうれしいことはございません。
どうかこの機会に、南国鹿児島の懐かしい味を楽しんでいただけたらと思います。最後になりましたが、皆様の毎日の楽しい食卓を心からお祈り申し上げます。
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